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2017-02

障がい者スポーツ医

2月26日、国立障害者リハビリテーションセンターにて、「障がい者スポーツ医」資格更新講習会が開催されました。
私が障がい者スポーツ医の資格を取得し、アスリートの皆さまの支援を本格的に始めてから、医療・福祉一辺倒の私の世界が激変したこの1年。
今回の講座も心はずませ参加いたしました。

新たな資格取得のためには3日間の講習が必要なのですが、そちらの講習には応募を超える約80名の方がいらしてくださいました。
これで障がい者スポーツ医は、全国でやっと400名を超える人数となります。
2020東京パラリンピックの影響もあり、ここ数年、受講者は増えている人気の講座となってまいりましたが、まだまだ人数は不足しております。

受講者は、「大会帯同医は難しいけど自分も何か貢献できないか」と思う使命感に燃えたドクターが多く、お話を伺うとあっという間に心が通じ、打ち解けてしまいます。
医療界広しといえども、上下関係なくざっくばらんに会話ができる貴重な機会でもございました。

講座の内容も、現在私共が法案作成中の「アンチドーピング」からリオパラリンピック帯同医の羽田先生の現地報告まで、幅広に最新情報を手に入れることができました。
特に今回、問題として受け止めたのは、オリンピック選手と比較し、甘いメディカルチェックの現状です。
スポーツ薬剤師の関与や選手の定期的なメディカルチェック体制の強化など、演者の先生から様々な課題をいただきました。

残念ながら写真が不可でしたので、皆さまにその様子を直接お伝えすることができませんが、興味深い講座ばかりのこの講習。
さらに障がい者の可能性を広げていくためにも、多くの先生方に受講していただきたいとの思いを描き、あっという間の1日でした。

 

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終末期医療の法制化研究会(シンクタンクの会)

2月19日、日本尊厳死協会東海支部主催の「終末期医療の法制化研究会(シンクタンクの会)」に参加してまいりました。

本日のテーマは「がんの終末期医療と緩和ケア」です。

シンクタンクの会は医師・弁護士・学者・有識者等の専門家が議論する年1回の貴重な機会なのです。

私も臨床では緩和医療医としてがん患者さんと向き合ってまいりましたが、本日は政策立案者として臨みました。

 

特に話題となったのは、「鎮静と輸液」です。

鎮静とは、がんの終末期に苦痛緩和のために最小限度の鎮静剤を投与することです。

一般にはこの鎮静が安楽死と誤解されているケースも少なくありません。

鎮静の目的はあくまでも苦痛緩和であり、死期を早めることではありません。

継続的な鎮静をかければ、意思の疎通が難しくなってしまうため、ご家族のご理解も必要となってまいります。

 

輸液の問題も終末期においては深刻です。

在宅では輸液を行わないと選択なさるご家族もいらっしゃる一方、病院等では点滴をしていないと医療ではないと不快感を示されるご家族も多いのです。

我々も、終末期にはなるべく輸液量を減らし患者様の身体を楽にしなければならぬと教わってまいりましたが、そこにもご家族の理解は不可欠です。

 

意思決定過程に関わったご家族であれば、なぜこの様な医療が必要であるのかご理解いただけるのですが、そこへ突然遠くから駆け付けた親戚がその姿を見て「なぜもっと治療を使わないのか、点滴しないのか」と激怒されるケースも少なくありません。

 

鎮痛剤などでは症状コントロールが困難で耐えがたい苦痛を緩和するために鎮静をかける、身体に無駄な水を溜めぬためにも輸液を減らしなるべくドライに保つ。

患者様の意思が明確に示されていても、この行為が消極的安楽死として捉えられる危険性があるため、医療者として躊躇してしまうことも多い様です。

 

私が緩和医療の最前線に立っていた25年前、そして今。

全く状況は変わっておりません。

疼痛緩和のため、様々な薬剤は開発されましたが、努力や忍耐が美徳という日本独特な文化も背景にあるためか、人生の最期の最期まで痛みとの闘いに頑張ってしまわれる方もいらっしゃいます。

 

患者さんの望む安らかな最期の時を送っていただけるためには制度や施策をどの様に整備せねばならぬのか、再度、厚労省へも投げかけ、私自身も考えてみたいと思います。

 

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わくわくデフスポーツ

2月18日、立川ろう学校で行われた「わくわくデフスポーツ」に行ってまいりました。
対象は幼稚部3年生から小学生、そのほとんどが聴覚障害を持った子供たちです。
主催は聴覚障がい児・者自己啓発グループ「ひよこっち」。

ろう学校の先生だった橋本一郎さんを中心に、教え子の大学生たちが実行委員として集まり、聴覚障害の子ども達に楽しんでもらおうと毎年企画している、子ども達に大人気のイベントなのです。
開会式でも、皆ソワソワと待ちきれない様子。
バトミントンやりた~い。
バスケットがいい。
式の途中でも、手話で必死に訴えています。

子ども達にとっては、いつも触れることが出来ない全日本ろう剣士会・日本デフゴルフ協会・日本ろう者サッカー協会など、18のデフスポーツ団体のアスリートが、自分たちを指導し話を聞かせてくれる「夢の企画」なのです。
会話はすべて手話。
同じツールで話をしている様子を見ると、子どもたちとの壁は一気に縮んでいく様子が良く分かります。
地元のクラブに入りたくても入れてもらえなかったり、学校でも十分な運動が許されない子供たち。
お兄さんやお姉さんのサポート受け、溢れんばかりの笑顔で喜びを全身で表わしていました。
この楽しい経験が、子ども達の可能性の幅を広げることでしょう。
将来のデフリンピック選手がこの中に必ずいるはずです。

そして何より、素晴らしかったのは、一郎先生の優しくそして強い思いと、実行委員の大学生のキラキラした笑顔です。
大きな団体のバックアップや多額の補助金がなくても、「子ども達に色々なことを体験させたい」という強い思いがあれば、こんなに素晴らしいイベントが開催出来るのだと感激しました。

明日19日も同じ場所、同じ時間でデフスポーツを体験することが可能です。
皆さまも素敵な笑顔に会いに行ってみませんか?

 

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「デフ(聴覚障がい者)フットサル」国際大会開催のお知らせ

此のところ、嬉しいニュースが舞い込んでくることが多く、いよいよ2017年は「デフリンピックイヤー」なのだと感じています。

今日のニュースは、「デフ(聴覚障がい者)フットサル」の国際大会開催のお知らせです。

 

皆さまもご存知の通り、聴覚障害は見えない障害であるため、周囲に理解されず、支援が受け辛い状況が続いています。

「耳が聞こえないだけで、身体は問題ないんでしょう」と心無い言葉を投げかけられることが多いデフアスリート。

耳から入る情報がない中、チームプレイはアイコンタクトが命。

そして、情報が的確に伝わらぬため、技術の習得にも時間がかかります。

 

日本では、パラリンピックに聴覚障がい者が参加出来ない事も知られておらず、「聴覚障がい者のオリンピック=デフリンピック」の認知度も低いのです。

デフリンピクは1924年に第1回大会が開催され、歴史は古いのですが、日本で大会が開催されたことがありません。

デフリンピックを日本に招致したいと願うアスリートは多いのですが、人・物・金のすべての面において不足しているのです。

そのため、デフスポーツ団体は、まず小さな国際大会の経験を積む所から始めていこうではないかと独自の取り組みを行っています。

 

正にこの「デフフットサル国際大会」がその一つです。

日本代表、韓国代表、ウズベキスタン代表の3チームの参加ですが、国際大会の運営を初めて行うスタッフにとって貴重な体験となるのではないでしょうか。

私は彼らの勇気にエールを送りたいと思います。

3月16日(木)大田区総合体育館での開催です。

この経験が血肉となり、将来、デフスポーツの国際大会が、当たり前に日本で開催されるまで、私も全力で応援してまいりたいと思います。

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スペシャルオリンピックス

障害者スポーツ議員連盟のワーキングチームの一員としても応援させていただいている「スペシャルオリンピックス」。
この「スペシャルオリンピックス」に関連して素敵なニュースが飛び込んできたので、皆さまにもご紹介したいと思います。

「スペシャルオリンピックス」とは?
知的障がいをお持ちの皆さまの成長にはスポーツが大きなプラスとなり、一方、地域社会はスポーツを通じて知的障害のある人たちと共に活動することで多くの学びと気づきを得る。
知的障がいをお持ちの皆さまにとっても、地域社会にとっても、お互いを高めあう事が出来る日々の活動です。

実は、このスペシャルオリンピックス、今年3月には、オーストリアで「冬季世界大会2017」が開催されるのです。
この大会には日本選手団54人が参加することとなっていますが、スペシャルオリンピックスの知名度が低いため支援の輪が広がらず、選手派遣においてもアスリートの皆さまに大きな負担をかけてしまいます。
そのことを知った熊本の大学生がクラウドファンディングサイトを立ち上げました。
この記事からも、スペシャルオリンピックスを通じて障がいをお持ちの方々と接し、活動の幅を広げ、彼自身が多くの気づきを得た様子が分かります。
「障がいを持っている、持っていないにかかわらず、誰もが輝ける社会、共生できる社会にするために、このプロジェクトを通して、社会の障がい者への理解も深めることを目指したい」との訴えに私も心打たれました。
自分に何が出来るのだろうと考え自ら立ち上がる、若者ならではの強さを感じました。
少子化の今、少数精鋭、心ある行動力を持った素敵な若者も多いではないかと、日本の未来に少しだけ光を見いだせた出来事でした。

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参議院改革協議会

2月10日、参議院改革協議会が本日始動いたしました。

協議会の設置は7年ぶりのこと。

そして、本年は参議院70周年の記念すべき年。

私は無所属クラブの代表として協議会に参加することとなりました。

報道では、選挙制度改革のことばかり取り上げられておりますが、議会運営や組織などについても課題は山積していると思います。

 

まず、我々が考えなければならないのは、「参議院の役割とは何か」という点だと思います。

憲法は、衆議院と参議院の意思が一致しないときに、内閣総理大臣の指名や予算の議決等において、衆議院に強い権限を認めています。

例えば、現在、衆議院で議論されている来年度予算案。

予算の議決においては、参議院が衆議院の議決を受け取った後30日以内に議決しないとき 衆議院の議決がそのまま国会の議決となる30日ルールがございます。

これは、条約締結の承認においても同様です。

この様に衆議院と比較して立場が弱い参議院において、衆議院の下請けとしての機能しか無いのであれば、参議院不要論が出てきて当然です。

 

解散がなく任期が6年という参議院の特性が、現状において最大限活かされているのでしょうか。

中にいる我々は、議員連盟や勉強会などを通じ、1本でも多く議員立法を成立させようと立法府としての役割を重視しながら動いておりますが、果たして十分といえるのでしょうか。

 

次回は参議院事務局から過去の協議の経緯について説明を受け、協議するテーマを提示することになっております。

皆さまからの厳しいご意見にも真摯に耳を傾け、自らを律する改革を目指してまいりたいと思います。

 

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スポーツ議員連盟のアンチ・ドーピングワーキンググループ勉強会

2月9日、スポーツ議員連盟のアンチ・ドーピングワーキンググループの勉強会が開催されました。
ドーピングとは、薬を使って競技力を高めること。
リオオリンピックを前にロシアの国ぐるみの不正が発覚したことを受け、国際オリンピック委員会(IOC)や世界反ドーピング機関(WADA)から、2020年東京オリンピックパラリンピックにおいて、来日する外国選手も想定した対策の強化が求められているのです。

このワーキンググループの使命は、日本初の「ドーピング対策法案」を作成すること。
本日第3回の会議では、これまでの会議で出された意見を基にまとめられた「法案骨子案」に対し、意見が交わされました。
「ドーピングは違法行為」と位置づけることは勿論ですが、トップ選手らによる禁止物質の使用だけでなく、選手への提供、検体の操作も禁じる項目を盛り込むかどうかも議論がなされました。
また、不正を摘発するため情報(インテリジェンス)共有・連携体制についても必要性は確認できましたが、そのシステムの構築につては宿題となっています。
刑事罰を設けるかどうかの議論は本日時間切れのため、次回に持ち越されました。
人材育成をはじめ周辺環境の整備も考えると、来年4月の施行が準備期間としてはぎりぎりという所。
今後もスピーディーに議論を進めていく必要性がございます。

アスリートがうっかり飲んだ風邪薬や花粉症の薬にも禁止物質が入っていることがあります。
その「ついうっかり」のために、人生をかけ何年も練習を積んできた結果がすべて無駄になってしまうことも。
その様なことを避けるために、医療関係者への教育研修・啓発活動の項目も必要です。

次回は本日の「骨子案」の議論を基に、法制局が作成した「条文案」を議論いたします。
議論は進んでも、それをどの様に条文化していくのかは別問題。
どの様な文言とするのか、付則となるのか、政令・省令でもよいのか、まだまだ議論は尽きません。

今回のワーキングでは、馳先生の仕切りが分かりやすく、議員立法作成に至る過程においても大変勉強になっております。
次回までに他国の事例などの読み込みも必要です。
「新たな法律を造りだす」
立法府ならではの仕事に緊張と誇りを持ちながら今後も真摯に法案作成に向き合ってまいります。

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乳がん・子宮頸がん検診促進議員連盟勉強会

2月8日、乳がん・子宮頸がん検診促進議員連盟勉強会を開催いたしました。

この勉強会は、患者会や啓発団体の皆さまと協働で開催しているため、議連でも珍しい「女性ばかりの勉強会」です。

いつもは男性軍の発言に押され気味の女性議員も、おばちゃんパワーを後押しに、堂々と一人称で話が出来る貴重な機会なのです。

私も事務局長として応援団の皆さまの力をいただき、学び多い時間を共有させていただきました。

 

皆さま、「デンスブレスト」という言葉をご存じでしょうか?

乳がん検診は、現在、マンモグラフィを使用することは女性であればご存知の通りです。

乳房の「乳腺濃度」の高い人は、マンモグラフィの画像はほとんど真っ白に映ってきます。

実は、「しこり」も白く写るため、しこりが写っていても、乳腺で隠れて見えない可能性があります。

その「乳腺濃度」が高くマンモグラフィでは「しこり」を見つけにくい乳房のことを、英語で「デンスブレスト(dense breast)」と呼ぶのです。

デンスブレストと言われた場合は、マンモグラフィのみでなく、超音波(エコー)検査も併用した方がより精度の高い検診ができるのです。

実は、そのデンスブレスト、日本人などのアジア人に多いと言われています。

 

本日は、東北大学の大内憲明先生より、「デンスブレスト」を中心に、職域検診の充実や、デンスブレストを本人に告知する必要性、超音波検査の有用性などについてお話しいただきました。

 

アメリカでは、進行性乳がんをマンモグラフィで発見できなかった1人の女性の活動により、検査を受けた際、「デンスブレスト」かどうかの情報を本人に提供することを、医療機関に義務づける州法が制定される動きがあります。

しかし、日本ではデンスブレストの知識も一般的ではありません。

また、日本では公的に提供されるがん検診は、その検査によって死亡率の低下が認められなければ有効な検査として導入されません。

そのため、調査研究中の超音波検査は早期発見に貢献していることは分かっても、死亡率の解析までにはまだ時間が必要だと一般的な導入に至っておりません。

 

子宮頸がん・乳がんの検診一つとっても、十分な予防医療が提供されていないことが分かります。

これからも、超音波検査の早期導入、デンスブレストの告知義務に向け、厚労省へ訴えてまいります。

 

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各会派代表者による懇談会

2月1日、参議院において、伊達議長呼びかけの下、各会派代表者による懇談会が開催されました。
私も無所属クラブの代表として参加してまいりました。

冒頭、議長から「参議院改革協議会を設置し、参議院の組織、運営についての諸問題を幅広く検討したい」と提案がございました。
今年は1947年の参院創設から70周年に当たる節目の年です。参議院の特性を活かした院(ハウス)の在り方を議論するにはふさわしいことを踏まえ、私も協議会設置に賛同いたしました。

参議院改革協議会の設置は、7年ぶりとのこと。
この間、選挙制度について議論が交わされてまいりましたが、参議院の中身に手を付ける議論はございませんでした。
皆さまにはいつもお知らせしておりますが、中にいると衆議院と参議院では全く違います。
会館にいらしたことのある方であれば分かると思うのですが、衆議院会館と参議院会館の中を流れる空気も全く違っています。
常任委員会の在り方や運営の方法も違います。
特徴的なところでは、参議院には衆議院にない決算委員会があり、予算はもちろんのこと、決算の議論も充実させるため「決算の参議院」と呼ばれております。
小会派や我々の様な無所属議員にも十分な発言の機会が与えられるという懐の深さも、参議院ならではなのです。
さらに解散がないため、調査会という独特の制度もあります。
私も「国民生活・経済に関する調査会」に属し、2月は週1ペースで有識者からのヒアリングなどを受ける予定となっております。

この協議会が選挙制度改革だけを取り上げて議論するには勿体ない貴重な機会です。
会派の皆さまとも相談し、参議院の存在意義を示すための組織や委員会の在り方についても発議してまいりたいと思います。

衆議院では予算委員会が本格始動です。
参議院は衆議院の下請け、カーボンコピーと言われぬ様に、より掘り下げた丁寧な議論を心がけてまいります。

 

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プロフィール

薬師寺道代
(やくしじみちよ)
参議院議員
医師
(専門:生命倫理・医療政策・緩和医療・医療コミュニケーション)
NPO法人 からだとこころの発見塾 理事

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