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2016-04

「ヘルステクノロジー政策アクション」~オランダが乗り越えた医療ICT政策の壁・官民連携の姿~

4月27日、本日は日本医療政策機構開催の「ヘルステクノロジー政策アクション」~オランダが乗り越えた医療ICT政策の壁・官民連携の姿~に参加してまいりました。

スピーカーは医療ICTに関する世界的な権威であるユルン・タス氏。

この分野において先駆的な取り組みを進めるオランダにおいて、様々な障害をどの様に乗り越えてきたのか興味がありました。

 

タス氏の話は、まるでタイムマシンに乗り未来を見た様な錯覚を覚えるほど今の日本の医療からは程遠いものでした。

リストウォッチなどを利用して心拍数などを管理するのは当たり前。

血圧、血糖値、服薬の履歴までICTを使用し管理を行う。

そのことで、効果的な予防や無駄のない検査、有効な治療まで、個々人の全ての過程が一元化されデータとして蓄積されていく。

そのデータを集団として分析することで、さらに検査や治療の精度を上げていくことができる。

時間になれば今の状態に見合った薬が自動で出てくる装置。

家に居ながらにして世界中の専門家にアクセスできる可能性。

医療の適正化が図られ、医療費削減効果も大きい。

などなど・・・

夢はひろがります。

 

しかし、すでにオランダでは夢ではなく現実なのです。

医療ICTを利用したシステムが商品化され、研究も進み、未来型の医療が一部で提供されているのです。

ではなぜ日本で立ち遅れてしまったのでしょうか。

そこは診療報酬という壁、そして政府の政策決定プロセスの旧態依然とした体制に原因を見つけることができます。

医療産業は、今後先進国で起こってくるであろう少子高齢化という共通の悩みに対し、解決策を与えてくれる宝箱なのです。

技術大国の日本が後れを取り、海外からの技術提供に依存してしまえば、少子高齢化先進国というピンチをチャンスに変えることができないだけでなく、日本の未来は先細りの一途を辿ることになってしまいます。

 

政治の決断、それは今に捕らわれることなく未来を見据え行わねばなりません。

難しい宿題をいただきました。

私なりに共に決断していただける同志を募り、学んでまいりたいと思います。

 

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厚生労働委員会

4月26日、児童扶養手当法改正案質疑1日目。

 

今日、私が取り上げたのは、養育費施策について。

ひとり親家庭の貧困が大きな問題となっている今、児童扶養手当で支援を行う施策を充実させることは必要です。

しかし、一方で、児童扶養手当受給者の約9割を占める生別世帯(ほとんどが離婚が原因)において別居親は養育費を支払い子供の成長をサポートしているのでしょうか?

 

平成23年の調査では、離婚母子家庭において、養育費を受給しているのは20%。

ひとり親家庭の貧困の大きな原因は、支給額の低さにあるだけではなく、本来子の養育について責任を持たねばならぬ別居親がその責任を果たしていないことにもあるのです。

 

海外を見ても、離婚家庭の増加とともに公的な支援が増えてきたことや、「子どもの権利」としての見地から、離婚の際には裁判所が関与し、養育について様々な取り決めを行わずして離婚が成立しない仕組みや、養育費を公的機関が関与することで強制的に徴収したり、一時建て替える制度などが確立しております。

 

日本の様に、協議離婚がほとんどを占め、養育費についての取り決めも行わず離婚が成立し、母か父のどちらかが親権を持つ「単独親権」となる国は先進国でも見当たりません。

 

制度の違いと言われればそれまでですが、子どもの権利を考えれば、親としての責任を果たし、それを遂行することは「当たり前」ではないのでしょうか。

親の感情のもつれは、子どもの権利には関係ありません。

子供たちがすくすくと成長して欲しいという願いは、万国共通。

「子供」を中心に据え物事を考えてみれば、やるべき施策も変わってくるのではないでしょうか。

 

私だけではなく、多くの議員がこの問題を取り上げ大臣と議論いたしました。

大臣も「養育費政策」について、その重要性を認識し、何ができるか検討したいと答弁をいただきました。

厚労省だけでは解決できる問題ではありません。

法務省、内閣府などとも連携し、前向きな回答をいただけることを願っております。

 

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「憲政記念館」

衆議院TPP特別委員会がストップしているため、参議院でも各委員会の運営が滞っております。
少し時間をいただいたので勉強の合間に、国会のすぐ近くにある「憲政記念館」を訪ねてみました。

この「憲法記念館」はどなたでも無料で見学していただくことができます。
国会の組織や運営などを資料や映像によってわかりやすく紹介し、憲政の歴史や憲政功労者に関係のある資料なども展示してあるため、政治や政策に興味をもっていらっしゃる方には宝箱の様な存在です。
国会や本会議室のレプリカあり、子供も楽しく学べるコンピューターゲームあり。
どの年代の皆様にも楽しんでいただくことができる仕組みとなっております。

1970年にわが国が議会開設80年を迎えたのを記念して、議会制民主主義についての一般の認識を深めることを目的として1972年3月に開館したこの記念館、実は、衆議院事務局が運営しているのです。
2階の展示室は撮影禁止で皆様へお見せすることは叶いませんが、明治維新から帝国議会を経て現在の国会に至るまでの歴史的な文書などが間近に観察することができます。

国会周辺にいらっしゃることがあれば、一見の価値あり!
お散歩コースに組み込んでいただければ幸いです。

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「断酒会」

 

酒害体験を聴く、そして話す 。

皆さまの身近にある「断酒会」の存在をご存知でしょうか?

 

この例会では、酒害体験を話し、それを聴く。

家族も参加し、家族も酒害体験を話す。

ギャンブル依存の例会に参加し、依存症における「自助グループ」の重要性を体感したため、断酒会へ参加させていただける機会をお願いしておりました。

ある断酒会から参加を認めていただき、ただじっと皆さまのお話しに心を傾けてまいりました。

 

ここで聞いたことは、この部屋に置いていく。

体験談の秘密を守ることが前提ですので、詳しくここに書き留めることはいたしません。

しかし、飲酒が止めたくても止められないご本人も、それを受け止める家族も、小説にしても余りある想像を絶する体験を乗り越えて、ここに座っているのだということ、胸が張り裂ける思いで聴いておりました。

 

しかし、ここに座っていらっしゃるご本人のその顔の穏やかさ、違和感を感じます。

憑き物が落ちた、その後の静寂なのでしょうか。

この方々がそんなことを・・・、とても信じられないのです。

 

依存症に陥るきっかけは、誰にでもあること。

「お酒が強いんだね」と褒められた

「お酒が飲めるね」と喜ばれた

お酒が胸に空いた穴を埋めてくれた

もっと褒められたい、認められたい、私はここで生きている

私の存在を認めてほしい、私の存在に気付いてほしい

そして、気づいたら飲酒を止めることが出来ない。

そこからは地獄のような毎日。

 

意志が弱いから、我慢がないから、

そんな単純な構造ではありません。

アルコール依存症という病気を治さずして、自助グループのサポートなくして、この病から立ち上がれないのだと実感できました。

今回、私を受け入れてくださった断酒会の皆さまに心から感謝申し上げます。

これからアルコール健康障害対策基本法に基づき様々な施策が実行に移されます。

現場の皆さまが取り残されぬように、これからも勉強に伺わせていただきます!

 

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女性アスリートPT

4月6日、今日はスポーツ議連の女性アスリートPTにて、「女性パラリンピアンの現状について」ヒアリングを行いました。
講師は、
日本パラリンピアン協会会長の河合純一さん
(水泳:通算獲得メダル金5・銀9・銅7)
副会長の大日方邦子さん
(アルペンスキー:通算獲得メダル金2・銀3・銅5)
合計メダル数31個というゴージャスなお二人です。

そもそも「パラリンピアン」とは?
パラリンピック競技大会に出場経験のある選手、元選手の総称です。
オリンピック競技大会出場経験者は「オリンピアン」と呼ばれ、同様に「日本オリンピアンズ協会」がございます。

協会では障害の有無にかかわらず、誰もがスポーツを楽しめる社会の実現に向けた活動を行っていらっしゃいます。
今回はお二人から協会としてのご意見と、女性アスリートとして具体的に必要なサポートとは何かを伺いました。

河合さんからは、女性パラリンピアンには二つの壁があり、一つは障害、一つは女性(これは健常者でも同様です)であることが報告されました。
しかし、「日本は世界の中でも、女性が障がい者スポーツに参加する機会に恵まれている」という言葉に驚きました。
「だからこそ、女性アスリートを支援し、世界のロールモデルとして東京パラリンピックを迎えたい」、その強い思い胸が熱くなりました。
また、女性パラリンピアンがコーチとしてキャリアを積むことは困難であり、今後の課題であるということも分かってまいりました。

さらに、女性アスリートご本人からは、「女性特有の健康問題について男性コーチなどへの教育・サポートが急務である」ことが訴えられました。
ご本人も車いすの生活で、いつも困るのが「トイレ」問題。
男性はトイレに行く回数が少ないけれど、女性はその回数が多い。
しかし、チームに一人しか女性選手がいなければ「トイレタイム」もとってもらえない。
男性と共同のトイレが多い事や、入口が入りやすいように表を向いており、女性としての恥じらいを乗り越えなければ選手としてやっていけない現状など、当事者でなければ語れない赤裸々な告白には目から鱗が落ちました。
射撃選手の田口亜希さんも会場にいらして下さったので、コメントをいただきましたが、トイレ問題は競技を選択する上でも重要な要素のようです。

障がい者スポーツについてはまだまだ学ばねばならぬ事が多い様です。
本日も皆さまのご参加により、さらに女性アスリート支援策が深まりました。
心から感謝申し上げます。

 

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厚生労働委員会

4月5日、戦傷病者等の妻に対する特別給付金支給法改正案の質疑でした。

私が今回議論したのは、若い世代へ「戦争や戦傷病」のことをどの様に語り継ぐのかについてです。

 

これまでは、いかに「保障」するのかが議論の中心でした。

しかし、保障対象者も高齢化し、人数も減少の一途を辿ることを考えると、いかにこの記録を語り継いでいくのかという施策にシフトさせていく必要があるのです。

 

皆様は、九段南にある「しょうけい館」へ足を運ばれたことがございますでしょうか?

しょうけい館は、戦傷病者とその家族の労苦を伝える戦傷病者資料館です。

昨年は戦後70年であったことから、昭和館、平和記念展示資料館とともに3館連携して講演会などの事業が開催されました。

東京・長野・和歌山でも講演会と企画展を行い、多数の来場者においでいただきました。

ますますこの様な取り組みを促進させるべきだと、大臣に訴えました。

 

また、公立高等学校では、62%の日本史を選択していますが、時間が足りなくなり第二次世界大戦以降まで授業を行えない現状もございます。

この点は文科省とも問題意識を共有できましたので、縄文・弥生時代などがスピードアップされるかも・・・

 

さらに、今年度から、若年世代の語り部の育成等の事業が予算措置されることになりました。

私も昨年の夏、豊川海軍工廠を舞台とした戦争劇を見せていただきました。

お亡くなりになられた2500名に及ぶ方々を、2500名の子どもたちが演じたのです。

規模の大きさにも驚かされましたが、子供たちが真剣に臨む様子に心打たれました。

戦争を目や耳、身体で体感することで、忘れられない体験となったことでしょう。

地域によっても語り継がれる内容も方法も違います。

是非、素晴らしい取り組みは紹介していただき、さらに地域ならではの戦傷病並びに戦災の語り部育成という視点を大切にしてほしいとお願いいたしました。

 

是非皆様も、しょうけい館へ足をお運びくださいませ。

壮絶な人生や悲惨な体験をうつし出す展示物の数々に、心が重たく感じられることでしょう。

その「重たさ」は「いのちの重さ」であることを忘れてはならぬと、自分にも言い聞かせた1日でした。

 

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「国会がん患者と家族の会」総会

3月31日、「国会がん患者と家族の会」総会に参加いたしました。

 

私も国立がんセンター出身者として、そして産業医として譲れない一線がございます。

特に、今回拘っているのが、「就労の継続」です。

以前であれば、「がん」と分かった途端、退職を選択する方が多かったのですが、今は違います。

長期間の入院治療ではなく、外来での化学療法など、日常生活を送りながら「がん」と共存する時代へと変わってきたのです。

 

治す医療から共に生きる医療へ

生きるためには、稼がねばなりません。

そして生きがいを持ち続けなければ、生きる屍と化してしまいます。

就労は「がん」患者さんにとって健常者以上に大切なことなのです。

今回の法案では、もう一声、就労継続についての言及が欲しいとお願いいたしました。

 

国会は立法府です。

法律を造ることが本来、我々の仕事です。

 

がん対策基本法10年目の改正は、各党のとりまとめ後、間もなくパブリックコメントを皆さまにお願いすることになります。

決定いたしましたら、FBでも広報いたしますので、是非、投稿をいただきたいと思います。

 

http://mainichi.jp/articles/20160331/k00/00m/040/168000c

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厚生労働委員会

3月31日、厚生労働委員会一般質疑

 

本日の話題は、「障害者認定制度の見直し」

障がい者認定に使用されている1級~6級はどの様な基準で決められているのかご存知でしょうか?

例えば、視覚障害の1級と心臓機能障害1級、機能障害や生活困難の度合いが一緒なのでしょうか?

そこには全く根拠がないことが分かってきました。

視覚や聴覚など、それぞれの機能障害については数値で基準が定められており、1~7級まで決められておりますが、視覚と聴覚障害1級は同等というわけでもないのです。

しかし、受けられる援助は級によって決められている、不思議だと思いませんか?

 

心臓や腎臓の内部障害については、1・3・4級しか存在しないのです。これも不思議な現象です。

 

障がい者認定は、大変古い制度で、さかのぼれば大正時代の恩給法にたどり着きます。

障がい者手帳の取り扱いについては、いまだに昭和25年の通知を使用しているという有様です。

 

軟骨無形成症。

手や足の長い管状の骨の成長軟骨の発達が悪く、成人男子の平均身長が130cm、女性で124cmにしかならない「難病」です。

日ごろの生活ではバランスが悪いことによる様々な弊害もございます。

低身長であることで、差別や偏見にもさらされます。

しかし、低身長では障がい者認定が受けられないのです。

障がい者雇用の枠にも入れません。

もちろん、その他、合併症があれば取得できますが、パラリンピックにも低身長の基準があるにも関わらず、日本では障がい者と認定されないのです。

 

また、視覚障害でも同様です。

印刷物を読むのに近距離視力が0.5あれば文字が読めます。

右0.1・左0.1 障がい者認定5級・・・印刷物読めない

では

右0.02・左0.6 障がい者認定6級・・・印刷物読める

ここまではご理解いただけるでしょう。

じゃあ

右0.03・左0.2は障がい者認定何級でしょう?

もちろん、印刷物は読めません。

答えは、認定の対象ではありません。

そんなばかな!

ということが現在の認定で起こっているのです。

視野についても、中心が見えるのか周辺が見えるのかで全くできることが違ってきます。

 

障害に関しては、障害程度区分(障害者自立支援法)と要介護(介護保険法)と障害等級(身体障害者福祉法等)の3つが現在あるクラス分けです。

まず、「障害」とは何か再定義が必要です。

障がい者基本法では幅広に障害が定義され、やっと世界標準を目指すところまでやってまいりました。

また、それぞれクラス分けを行うにあたって、当事者の皆さまの声が反映されているのか、何のためにクラス分けを行うのか、再度見直しを行って欲しい旨、手を変え品を変え訴え続けました。

 

大臣、政務官ともに「社会的困難も加味した見直しを図りたいと考えている」と答弁いただきました。

まだまだ入口です。

今後、検討が本当に始まるのか、何をどの様に見直すのか、しっかり追ってまいります。

 

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プロフィール

薬師寺道代
(やくしじみちよ)
参議院議員
医師
(専門:生命倫理・医療政策・緩和医療・医療コミュニケーション)
NPO法人 からだとこころの発見塾 理事

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