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2011-06

老朽化していく日本

ニュースの映像を見て驚いた!

ガス管から水が・・・まさに有り得ない話・信じられない話である。

京都市西京区で20日に起きた水道管破裂事故は、すぐ隣を走るガス管の損傷を引き起こし、家庭や学校のガス管から水があふれ出した。

破裂した水道管は1975年に敷設されたもので、京都市内には、破裂した水道管と同様に、法定耐用年数の40年近くを経過した水道管が2009年度時点で約560キロある。しかし、管の更新には、多額の費用がかかるため、進んでいない。市内では管の老朽化に伴う漏水事故が、年に70~90件と多発しているが、その都度補修で対応してきた。耐震化も含め毎年30億円程度を更新費に充てているが、年間の平均更新ペースは12・5キロにとどまっている。
 

どこかで聞いた話だと思いませんか?福島原発にしても同じことではないのでしょうか?高度成長期の負の遺産が、我々の発達した成熟したライフスタイルを直撃しているのではないでしょうか?

私たち日本人は、便利さを求め、様々なインフラを整備し、技術革新を起こしてきました。しかし、それが「物」であれば、年々古くなるはずです。人間の老化と同様に、様々な病気を発症し、治療が必要となります。高度成長期であれば、イケイケドンドンと予算をつぎ込めたのかもしれません。そのお蔭で、日本の水道普及率は世界最高水準の97.5%となりました。

しかし、忘れてはなりません。メンテナンスこそ大切な作業、そしてそれには、莫大な費用がかかることを。

日本経済も落ち込み、地方自治体の財政危機の今、老朽化したインフラのメンテナンスにかける費用は不足しています。老朽化した物は、近い将来、不具合を起こしてくるでしょう。今後とも、「作ったはいいが・・・」そんな声も聞こえてくる建物や設備が次から次へと出てくるでしょう。

「老朽化した日本」?今はまだ「老朽化していく日本」なのかもしれません。

ライフスタイルを見直し、日本の老朽化を少しでも食い止める処方箋が、今の日本には必要なのだと思い知らされました。

タイの医療事情

タイの医療事情には、以前より興味があり、チェンマイ大学と久留米大学の国際交流の調印式に同行し、タイの医療事情を視察してまいりました。

皆様、メディカル・ツーリズムという言葉をご存じでしょうか?

海外旅行中に、本格的な健康チェックや診療を行うのが、メディカル・ツーリズムです。健康ブームにのり、世界各国でこのメディカル・ツーリズムが注目され、人気を呼んでいます。そして、アジアのメディカル・ツーリズム国といえば、タイなのです。

メディカル・ツーリズムを受け入れるバンコクの私立の総合病院は、五つ星クラスホテルに匹敵するような設備を持ち、日本語も通じます。病院とは思えないほどの至れり尽くせりのサービスが、人気を集める秘訣のようです。

「そんなこと言っても、タイの医療は、大丈夫なの?」と思われる方も多いことでしょう。しかし、医療水準は先進諸国並みで、医療費は先進国よりも安いのです。

最近では、アメリカの病院評価機能の一つであるJCI 認定 (Joint Commission International)を取得する病院も14に達しました。アメリカの病院評価の認定を受けているのであれば安心だと、外国人患者を誘致するには絶大な効果があるようです。

残念ながら、日本では、亀田総合病院とNTT東日本関東病院の2病院しか認証されていません。平均寿命や乳幼児死亡率などの比較において、国際的にも日本の医療は高い評価を受けています。しかし、現場の病院では、日本独自の評価に頼り、グローバルスタンダードに照らし合わせることができない視野の狭さをここでも垣間見ることができます。

http://www.jointcommissioninternational.org/JCI-Accredited-Organizations/

今、タイでは、国を挙げ、メディカル・ツーリズムを推進しています。税収を増やすために、医療を一つの成長産業としてとらえ、国家戦略として外国人の医療と観光の誘致を推し進めているのです。

しかし、私の訪れたチェンマイは、このような華やかさとは程遠い現状でした。

廊下にまでベッドが溢れ、NICUも狭く、衛生状態にも?マークがついてしまいました。いまだHIVは欧米を上回るペースで感染者数が増加しています。狂犬病やデング熱も珍しいことではないようで、現地のドクターからも警告されました。

中心部を少し離れると、「ビリッジ」(塀で囲い込まれたセキュリティーの高い高級住宅地)が広がり、多くの退職後の日本人も住んでいます。もう一歩郊外に出ると、今にも倒れそうな茅葺屋根の農家がポツポツとジャングルのような森林の中に建っています。夜になると、赤ちゃんを抱え物乞いをする女性たちが暗がりに溢れます。

このようなアンバランスさに、平和ボケした日本人「薬師寺」は大きな違和感を持ちました。ショックでした。貧富の差、地域格差、本当の格差とは何なのか、初めて目にした気がしました。

微笑みの国「タイ」。温和で信心深い彼らが、なぜ、時々クーデターや暴動など政治不安を起こすのか、不思議でなりませんでした。

「その答えはここにある。」

今回の視察は、痛烈な痛みを私の心に残してくれました。

形よりも中身!

震災と政治の混乱の中で、多くの大切なニュースが消えています。

その一つは今後の被災地支援のおいて欠かせないものなのです。以下にその一つを紹介します。

政府は10日、平成23年版自殺対策白書を閣議決定しました。

http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/index.html

統計では、22年の自殺者は3万1690人。13年連続で3万人を超えており、平成18年に自殺対策基本法という法律まで制定し、対策の充実を図ってきたにも関わらず、世界的に見ても高い自殺率は一向に変化がありません。

自殺者全体の約4割が40~60歳代の男性で、若い世代を支えるセーフティーネットが脆弱になっていることが背景にあるのではないかと、今回の白書は分析しています。

また、東日本大震災についても触れている箇所があります。

今回の震災では、多くの方々が、生活の激変によるストレスに加え、震災と津波によるトラウマ体験や、多数の死者、行方不明者を出したことによる悲嘆、喪失を経験しています今後、トラウマ反応によるPTSDの発症や、一緒に避難をしようとしたのに自分だけが助かったという生存者の負い目に基づく罪責感、また支援者を含め、損傷遺体の確認による衝撃が加わることで、慢性的な抑うつ状態や複雑性悲嘆が生じることも心配されています。

取り組み状況の報告では、自殺者が高止まり傾向にあることを踏まえて、昨年、政府の自殺総合対策会議に新設した今後の対策のために、「自殺対策タスクフォース」で自殺防止策に向け関連データの分析を進めていることを紹介していました。

いつも思うことがあります。「がん対策基本法」などについても同じです。法律を創ってしまえばそれまで。それで安心してしまい、「対策をしているよ」とポーズのような会議ばかりが増え、その実が実らない。何のための法律なのか、誰のための法律なのか?

被災地支援についても、「本気で」被災地のためにやらねばならぬことがあるのならば、誰が反対するのでしょうか?誰もそれを阻止することはないはずです。

しかし、3カ月たった今でも、「復興基本法案」など形式的に粛々と進め、がれきの山が一向に減らないこの現実を見ていると、「またか・・・・」という思いで悔しくてなりません。

法律は国民を守るためにあるはずです。ガチガチに国民を縛り、身動きが取れないように「がんじがらめ」にする、それが法律の役割なのでしょうか?

内閣の復興に対する本気度を、厳しい目で見守っていこうと思います。

塾生、熟成中!

今日は久しぶりに「みんなの政治塾愛知」を開催しました。

昨年9月から始めたこの講座も、4年に一回の統一地方選に突入し、座学ではなく現場研修を中心に進めてまいりました。1月の知事選から地方選後半戦まで、塾生も皆、各候補者の応援に奔走していましたが、選挙中は、ゆっくりと話をする時間もなく、目配せをしながら挨拶をするのが精いっぱいでした。

久しぶりの再会に、この顔もその顔も笑顔が溢れ、そして穏やかです。

1月からの5か月の間に、塾生から候補者へと転身した者は、一人や二人ではございません。今日、集まってみれば、そのほとんどが候補者そして選対の中心として選挙を仕切った選挙経験者となっていました。

私も1年前までは素人でした。そして、彼らも、昨年の9月には、何も分からず、「政治を勉強してみたい」と興味本位に集まっただけの集団でした。

1月には、「何をしたらいいですか?」「どうしたらいいですか?」、オドオドしながら指示待ちをしていた彼らの変貌ぶりには驚かされました。

選挙活動報告をする各々の顔は輝き、すでに次に向けての一歩を踏み出していました。以前の自信のなさなど微塵のかけらもありません。明確なゴールを持ち、堂々と、着実に4年後に向け、前進していました。

彼らのその姿を見て、我々も、大きな山を一山も二山も越えたのだという実感が湧き上がってまいりました。知事選・名古屋市議選・県議選・市議選、思えばひと時も気を緩めることができない半年でした。

打たれて蹴られて強くなった「みんなの党愛知」が、少しずつその基礎を築き上げていっているのだ。皆で支えあい、皆で創造していく、まさに「みんなで創るみんなの党愛知」、ここにあり。

後は結果を出すだけです!

政治家という生き物

今日は、「内閣不信任案についての決議が行われる」、誰もが代議士各々の言動に興味を持ってテレビや新聞を見ていたはずである。

しかし、まあ、なんとも情けないプロセスで、あっけなく大舞台の幕引きとなった。

本会議前に行われた代議士会で、一国の総理大臣が「ある程度の目処がついた時点で辞任する」と口にしたとたん、民主党の賛成票が反対票に翻った。

私がクドクドと語らなくても、その一部始終は報道され、「一体何の騒ぎだったのか?」と誰しも首をかしげたはずである。

この国難・混乱の今、解散総選挙が避けられ、穏便に総理退陣への花道が準備された。

「復興優先のためには、これでよかったのかも・・・」と、安堵したのもつかの間、夜の総理記者会見では、「早期退陣を否定!」の文字。

「国民不在の政治、民主党の独り相撲・・・」怒りの言葉がフツフツと浮かび上がってくる。もうこれ以上、我慢できない。「国民を馬鹿にするな!」

冷静になり、一連の流れを振り返ってみると、怒りを通り越して、これが一国の総理大臣のやることなのかと情けなくなった。

もうすぐ辞める総理大臣に求心力はもはやない。それどころか、国際的にはマイナスイメージだ。今の内閣に、これ以上、何ができるのだろうか?

一刻も早く、代議士の皆様には辞めていただき、国民の審判を仰いでいただきたい。退任を示した総理大臣の下で、傾いている日本丸は舵取りを余儀なくされている。この現状を、一刻も早く、改善せねば、復興の道は閉ざされてしまう。

生きるか死ぬか、究極の状態の中に今の日本はある。茶番劇に付き合っている暇はない。

政治家として生き残っていくには、ずる賢くならねばならないのか?

政治家は、信用してはならない生き物なのだろうか?

いつもは悪人扱いをされ、強面剛腕と謳われる小沢さんが、とたんに「いい人」に見えてきたのは、私一人ではないはずである。

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プロフィール

薬師寺道代
(やくしじみちよ)
参議院議員
医師
(専門:生命倫理・医療政策・緩和医療・医療コミュニケーション)
NPO法人 からだとこころの発見塾 理事

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