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2010-08-15

終戦記念日に思うこと

昨日は「帰国」。そして、今日は「15歳の志願兵」。家事の合間に久しぶりにニュース以外のテレビ番組を見ました。どちらも、終戦記念日に向け、作成されたものでした。

「帰国」は第二次大戦中に南の島で玉砕し、祖国のために死んでいった英霊たちが現代の平和な日本に舞い降り、日本人の現状を問うというものです。

「こんな日本のために、おれたちは犠牲になったのではない」

まさに今の病んでいる日本を風刺した作品に、やるせない思いだけが残りました。戦死者の皆さまへ返す言葉もありません。

「15歳の志願兵」は、兵士不足の解消のため、海軍が愛知一中に練習生の志願者数を強制的に割り当て、学校の誘導により、お国のために役に立ちたいと使命感に目覚めた純真な生徒たちが、次々と志願を誓い、戦場へ出陣した実話に基づいた話でした。

最後に、主人公は、戦死した友人宅を訪ね、友人の文字が読めない母親に訊ねられます。
「自分に学問があれば、この子の気持ちをもっと早くに分かってあげられたのでしょうか?自分に学問があれば、この子を戦争で失うことはなかったのでしょうか?」

主人公は泣きながら答えました。「自分たちは、学校で死ねと教わった。学問がないのは、この日本です。」と。

この実話には、まさに教育の恐ろしさを、まざまざと見せつけられました。どんな教員に出会い、どんな教育を受けるのかによって、子どもたちの人生そのものが変わってきてしまいます。良い友人と教養こそ、一生の宝、そしてパートナーです。

私も九州大学専門職大学院の医療経営・管理学で学ばねば、「政治」の道は志さなかったことでしょう。そのきっかけは、一冊のタウン誌でした。今は亡き九州大学の同期生が書いた記事に目が止まり、「どのような過程で法律が成立するのか、じっくりと考えてみたい」と入学を決意しました。小泉さんの時代、勉強のつもりで、新聞に載っていた「構造改革特区評価委員公募」に「医療制度改革論」で書いた論文を履歴書とともに内閣府に発送しました。今も自分の人生を相談し、分からぬことを訊ねられる「先生」と同級生がそこにはいます。

今の日本は、気付いた時に再び学び直すことが可能です。遅いということはありません。やり直すチャンスはどれだけでも与えられています。私もこの歳になって、人生の挑戦を再び始めようと決意しました。

英霊の皆さまに「平和な日本を受け継いでくれてありがとう」と言ってもらえるように、微力ではありますが、まだまだ「学ぶ」ことを止めず、「国民一人一人が納得いく医療」のために、歩みを止めず前進しようと再度心に誓った終戦記念日でした。

皆さまは、どのような思いで、今日一日過ごされましたでしょうか?

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プロフィール

薬師寺道代
(やくしじみちよ)
参議院議員
医師
(専門:生命倫理・医療政策・緩和医療・医療コミュニケーション)
NPO法人 からだとこころの発見塾 理事

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