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2010-08-10

日本丸よ、どこに行くのだ?

財務省は、6月末時点の国債と借入金、政府短期証券を合わせた「国の借金」が初めて900兆円を突破したと発表しました。これは、国民一人当たり約710万円の借金を背負ってしまったということです。さらに、2010年度は、子ども手当てや高校授業料無償化など、昨年の衆院選の際のマニフェスト実行のため、借金は増えていく予定です。

読売新聞で「届かぬ叫び」という連載が始まりました。一連の虐待について検証し、これからの対策を考えてみようという試みです。直視できないほどの現実がそこには並んでいます。虐待の現場をつづった件には、胸が詰まり、「人間・母親がやることなのだろうか?」と小説の中のことであってほしいと願うほどです。洗濯機に入れられ、回された子ども。両手を縛られ思い重しを背負わされた子ども。どこにぶつけたらよいのか分からぬ怒りに、手足が震えてまいります。

また、神戸市では、住民台帳上で同市内に住むとされる100歳以上計847人のうち105人の所在確認が出来ていないと発表されました。全国から次から次へと出てくる謎の高齢者不在の実態。
いったい日本はどうなっているのですか?どうなっていくのですか?

これらは、役所の縦割り行政や、選挙のための政治の在り方だけの問題ではないと思います。「自分さえよければ・・・」そんな「自己中心的」「身勝手」な人間ばかりが日本に増えすぎてしまった。そう感じるのは、私だけでしょうか?「今が良ければそれでいい?」将来の日本社会への責任は、どうするつもりなのでしょうか?

そして、日本人の奉仕の精神は何処へ行ってしまったのでしょうか? ギブ&テイク、見返りがなければ動かない人が多すぎます。現実を考えても、今の日本は「痛み分け」が必要なのです。「痛みに堪えるなど、とんでもない!」ここそこから、そんな声が聞こえてきそうです。「一度掴んだ権利は離さない、自分だけの世界で生きている、周囲が見えない人々の集団=今の日本」と世界から卑下されても仕方ないと思います。

元来、日本人は世界の中でもコミュニケーション下手。さらに便利なツールの登場で、本来のコミュニケーションの在り方さえ壊してしまいました。大学でも社会でも、友達・同僚とまともに話したことがない人間が多すぎます。電話越しに・メールであれば、自由に話すことができるのに、いざ会っても、相手の顔さえ見ることができないのです。文章にはできても、口にすることができない。携帯電話がなくなるとパニックになってしまう、携帯料金のために破綻する若者を見ても、この国は間違っている、そう感じてしまいます。

時代の流れを止め、教育や社会の在り方を考え直す時間をもらいたい。もう一度、時代をリセットしたい。それができない今、時代に逆行していると言われても、「痛み分けができる社会」を目指して、次の一歩を考えます。

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プロフィール

薬師寺道代
(やくしじみちよ)
参議院議員
医師
(専門:生命倫理・医療政策・緩和医療・医療コミュニケーション)
NPO法人 からだとこころの発見塾 理事

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