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2010-08-05

世界の中の日本

私は、東大が主催して開催された「医療政策人材養成講座HSP」の1期生である。今はなきこの講座には、そうそうたるメンバーが揃っていた。私の場合には、1期ということもあり、何とかその審査に滑り込むことができた。

そしてそのメーリングリストに、ジュネーブのUNAIDS(国連合同エイズ計画)に勤務している江副聡さんから、ジュネーブのヘルス系国際機関日本人職員有志で医療系メールマガジンの連載を始めたとの連絡を受け取りました。

WHO(世界保健機関)やUNAIDS(国連合同エイズ計画)などスイス・ジュネーブの国際機関で日々議論されている世界の保健医療(グローバルヘルス)の課題を、現地の日本人職員がリアルタイムに日本の医療関係者に伝えるというものである。(あくまでも彼らの個人的見解であり、公式見解ではない。だから面白い。)

その投稿記事の中で、彼はこう書いている。
「財政難や人材不足が原因で、日本のグローバルヘルスにおける発言力が年々弱まっているという現状がある。このままでは日本の得意分野である、保健医療分野で世界に貢献できる機会を失いかねない。もっと国際舞台に立つ日本人を増やし、これまで培ってきた保健に関する知恵や経験の提供を通じて、日本の立場向上を模索する必要があるのではないだろうか。」

15年前は、WHO総予算の10%強の供出金をだしていたが、近年は5%未満にまで減ってしまった。さらに人材面でも、拠出金から導き出せば適正職員数が121人~166人位必要であるにも関わらず、2009年は35人(うち幹部は2人)しかいない。

今の日本は、世界から見て、お金もなければ人材もいない、そう思われても仕方がない。
そして、今日、国連の潘基文事務総長は「核兵器なき世界」の実現のため、現職の国連事務総長として初めて被爆地の長崎を訪問している。今回の来日も、オバマ米大統領が「核なき世界」の実現を掲げて以来、国際社会で核問題に対する関心が高くなっているためだと言われている。

唯一の被爆国、日本。世界的に見ても、日本が「核兵器なき世界」の旗振り役・リーダーとならねばならぬはず。

「日本のリーダーは何をやっているのだ!」
叫びたいのは私だけでしょうか。
「お金もなければ人材もいない。そう思われても仕方がない・・・」
今日まで行われた「衆・参議院予算委員会」の中継を思い出し、肩を落としたのは私だけではないはずです。

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プロフィール

薬師寺道代
(やくしじみちよ)
参議院議員
医師
(専門:生命倫理・医療政策・緩和医療・医療コミュニケーション)
NPO法人 からだとこころの発見塾 理事

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