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第7回JAMSNET東京講演会

  • 2018-08-02 (木) 10:17
  • 日記

7月29日、第7回JAMSNET東京講演会に参加いたしました。
JAMSNET(JAPANESE MEDICAL SUPPORT NETWORK) とは、海外居住経験を持つ医療・保健・福祉・教育・生活等の各分野における専門家が海外で活躍する邦人を支援するNPO団体です。

今回の講演では、「医療のアクセスの壁を越え、国の境界を越える未来の医療」について3人の専門家の皆様からご意見を聴かせていただきました。
熊谷晋一郎先生は、ご自身も脳性麻痺を患い電動車いすを使用しての生活でいらっしゃいますが、小児科医として、さらに東大のバリフリー室長としても活躍なさっていらっしゃるドクターです。
先生のご講演では、物理的な障壁・言語的な障壁・心的な障壁などが原因で障がい者は必要な医療サービスを受ける事が出来ない状況であることが分かりやすく解説されました。

その中で興味深かったのは「スティグマ」について。
スティグマとは、ネガティブなレッテル、もとは牛や奴隷に焼きつけられた刻印のことです。
何かの切っ掛けからある属性に対してネガティブな印象を抱いてしまう(感染)。
よく分からないがこの属性の人たちはこんな感じに違いないというステレオタイプでの物の見方が始まり、それが偏見となる(潜伏期間)。
最後は、差別という行動として発症してしまう。
感染症に例え、分かりやすく解説いただきましたが、なるほどと頷ける内容でした。

スティグマを解決するためには、当事者の語りが有効であることも調査から分かっております。
しかし、一方でシュミレーターでその障害を経験した健常者は、当事者への共感性敬意は高まりますが、社会的な距離感がむしろ広がる調査結果も出ております。
身近にこの様な当事者にいて欲しくないという感情が生まれてくるのです。
一言でこうすれば良いというパターン化されたものでは通用しない、そしてその人が持つ複雑な要因がさらにこの問題を解決し難くしていることもございます。

この日は、そのほかにもサイバーダイン社のHALの実演やネットを利用し海外邦人との精神科遠隔動画診察への期待等も紹介いただき、学び多き時間となりました。
今後、どの様に教育の中に取り入れ、心的な障壁(スティグマ)を持たぬ社会に変えていけるのか、私もさらに挑戦を続けていこうと思います。

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プロフィール

薬師寺道代
(やくしじみちよ)
参議院議員
医師
(専門:生命倫理・医療政策・緩和医療・医療コミュニケーション)
NPO法人 からだとこころの発見塾 理事

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