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厚生労働委員会において

  • 2018-06-02 (土) 14:17
  • 日記

5月22・24・29・31日

厚生労働委員会において、生活困窮者自立支援法等改正案の質疑を行いました。

 

今回の法改正は、生活困窮者等の一層の自立の促進を図るため、生活困窮者に対する包括的な支援体制の強化、生活保護世帯の子どもの大学等への進学支援、児童扶養手当の支払回数の見直し等の措置を講ずるほか、医療扶助における後発医薬品の原則化等の措置を講ずることになっております。

 

特に私が注目したのは、生活保護者の医療扶助と生活困窮に陥っている子ども達の健康です。

 

現在、生活保護費の約半分が医療扶助です。

病気にならぬように予防として健診を受診して欲しいのですが、生活保護者に対して健康診断を提供することは義務付けられていないのです。

普通は特定健診を受け、保健指導を受けることも出来るのですが、その対象に生活保護は入っておりません。

生活保護受給者は健康増進法の下で健診を提供することになっておりますが、努力義務のみ。

そのため、1割の自治体が健康診断を提供していないのです。

提供されている自治体においても、生活保護受給者の健康診査の受診率も8.4%と少なく、これでは医療扶助費は減ってまいりません。

まずは全員が受診できる体制整備と、健康情報を福祉の指導にも役立て頂きたいと大臣にお願いいたしました。

 

また、学校健診についても異常が指摘されても約半数の子ども達が未受診のまま、その後の指導もなく放置されていることが大阪保険医協会の調査で分かってまいりました。

未受診の子ども達の家庭事情についての調査では、小中学校では親の無理解が半数を占め、経済的困難は3割程度。

しかし、高校では6割が経済的困難で受診できないことがわかりました。

中学生までは医療費無料となる地域が多いのですが、その様な地域でも高校に入ると窓口負担が発生します。

この様に、経済的に医療を受けられない子供たちが、健診で異常が分かりながら医療に結びついていない現状が分かります。

 

生活保護世帯であれば無料でメガネも作れるのですが、生活困窮に陥っている世帯においてはもちろん有料。

最近では、子ども達が経済的困難のためにメガネを作ることができず、視力が悪い子ども達の増加によって席の配慮に苦慮している学校現場の声も調査には描かれておりました。

文科省・厚労省共に実態調査を行い、一刻も早く子ども達に安心して学習できる環境をとお願いいたしました。

 

また、生活困難に陥りやすいひとり親家庭についても議論させていただきました。

その支援策である高等職業訓練促進給付金の支給にも地域差があり、対象者の半数がその存在さえ知りません。

この制度を利用して職業訓練修了した者のうち9割の方々が資格を取得し就業に結びついています。

高等職業訓練促進給付金のさらなる拡充も大臣にお願いいたしました。

 

経済の格差は健康の格差を生み出します。

健康の格差は就労や学習機会の格差を生みます。

まずは何が無くても、健康でなければ何も始まりません。

貧困の連鎖を断ち切るために、現金を給付することだけではなく、様々な視点でサポート出来る体制整備を図ってまいりたいと思います。

 

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プロフィール

薬師寺道代
(やくしじみちよ)
参議院議員
医師
(専門:生命倫理・医療政策・緩和医療・医療コミュニケーション)
NPO法人 からだとこころの発見塾 理事

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