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「被虐待児の社会的入院」要望書

  • 2018-01-16 (火) 9:00
  • 日記

1月15日、大阪小児科医会の先生方と一緒に、厚労省の蒲原次官へ「被虐待児の社会的入院」の問題の解決にご協力いただきたいと要望書を手渡してまいりました。

 

「子どもの社会的入院」という言葉をご存知でいらっしゃいますか?

児童虐待は年々増加の一途にあり、平成28年度の全国の児相での児童虐待相談対応件数は12万件を超えました。

その中で、保護者や家庭の事情さらには虐待の後遺症などで退院できない『社会的入院』が増加しているのです。

 

この現状を初めて報道で知ったのは2015年の年末。

私も3人の子を持つ母として、入院が必要ない子ども達が病院という特殊な環境下で育っている姿に現代社会の闇を感じ、ショックを受けました。

心の傷を負った子供たちに一日も早く家庭的な雰囲気の中すくすくと育ってもらいたい、親であれば誰でも持つ感情なのではないでしょうか。

 

特に、大阪府は児童虐待の通告件数が全国一多いものの、子どもの保護施設が少なく、社会的な入院が問題になっているとの報道でした。

その調査を行って下さったのが関西医科大学小児科学講座の石崎優子先生を中心とした大阪小児科医会の先生方だったのです。

その調査結果について問い合わせをしたところ快くご協力いただき、何とかせねばと年明けの2016年、テレビ入りの予算委員会で「子どもの社会的入院、児童の虐待」について質疑をさせていただきました。

 

大阪府内だけでも、2012年7月~2015年6月の3年間に特別な医療的ケアを必要としない「保護者の養育力不足」168名、重度の後遺症を残すも受け入れ施設がない「虐待の後遺症」29名の『社会的入院』が報告されました。

様々な背景はあっても、子ども達の良質な成育環境とは言い難い状況です。

 

本日要望いたしましたのは、

1.早期実態把握のための全国調査の要望

 

1.養育不足例に対する保護者支援や子どもの身辺安全対策、児童養護施設増設、里親施策の推進

 

1.重症心身障害者施設の充実・確保、児童養護施設への看護スタッフの確保

の3点です。

早期に全国的な調査を行っていただき、必要な子ども達には適切な成育環境を提供し、虐待によって後遺症を残す子ども達には安心して過ごせる居場所も確保してあげなければなりません。

 

この問題は3年越しの課題です。

これからも粘り強く大阪小児科医会の先生方のご指導を仰ぎながら取り組んでまいりたいと思います。

 

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180115/k10011289631000.html

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プロフィール

薬師寺道代
(やくしじみちよ)
参議院議員
医師
(専門:生命倫理・医療政策・緩和医療・医療コミュニケーション)
NPO法人 からだとこころの発見塾 理事

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