Home > 日記 > 第三回クリニカルバイオバンク研究会シンポジウム

第三回クリニカルバイオバンク研究会シンポジウム

  • 2017-07-09 (日) 17:45
  • 日記

7月8日、デフ太閤の講演会の後、皆様と交流したかったのですが、新幹線に飛び乗ってやってきたのが、千葉大学。

第三回クリニカルバイオバンク研究会シンポジウムで特別講演として「ゲノム医療推進のために必要な施策とは」と題し講演させていただきました。

 

最近の医療における技術革新は目覚ましいものがあり、そのスピードに政策がついていけない現実がございます。

遺伝子に関しても人類はそのパンドラの箱を開けてしまったのです。

遺伝性疾患や難病だけではなく、がんが認知症にいたるまで、医学的な研究や治療法について開発のスピードを競う熾烈な争いが世界で始まっているのです。

しかし、日本は周回遅れ。

取り残されている現状がございます。

 

そこで、現状を把握しその周回遅れから何とか追いつくところまでは支援せねばと、元厚労大臣の尾辻先生にご協力いただき立ち上げたのが「遺伝医療・ビジネスを取り巻く諸課題を考える勉強会」です。

今日は取り残されてしまった2つの課題、差別禁止とビジネス・医療のについてお話させていただきました。

 

東大の武藤研究班がまとめた調査結果では、言葉の意味を理解しているのはゲノム12%・ゲノム医療は10%。

遺伝情報の利活用についても、医療機関や行政機関での適切な取り扱いへの懸念が強いことも分かってまいりました。

さらに、遺伝情報による不適切な取り扱いを受けた経験がある方がすでに3%に及ぶことも調査結果として初めて明らかとなってまいりました。

また、医療と占いに近いビジネスの垣根が無くなってきたこともあり、消費者から見て「医療」と思えるものは「厚労省」が責任を持ち現状把握を行い、規制すべき範囲を明確にする必要性があるのではないかと問題提起をいたしました。

 

技術を磨いてくださること、商品開発を行う世界での戦いに臨むこと、それは大切なことです。

しかし、その先にある真の目的を忘れてはなりません。

我々が医療を提供する目的は、誰もが幸せな生活を送ってもらうことにあるのです。

検査や治療がゴールではありません。

目的と手段をはき違えてしまうと、患者さんを「人間」ではなく「臓器」「疾患」としか見れなくなります。

そこに倫理はありません。

 

そこを気づいていただきたいと「やんわり」とお伝えしたつもりですが、ご理解いただけたでしょうか?

少々の不安を抱えながら、会場を後にいたしました。

 

 

 

 

Home > 日記 > 第三回クリニカルバイオバンク研究会シンポジウム

プロフィール

薬師寺道代
(やくしじみちよ)
参議院議員
医師
(専門:生命倫理・医療政策・緩和医療・医療コミュニケーション)
NPO法人 からだとこころの発見塾 理事

Return to page top