Home > 日記 > 第30回日本老年学会総会

第30回日本老年学会総会

  • 2017-06-16 (金) 16:02
  • 日記

6月15日、徹夜国会が朝8時に終了し、眠い目をこすりながらやって来たのは名古屋の国際会議場。
ここでは昨日から日本老年学会が開催されております。

そして、今日の私の役割は、日本学術会議主催 日本老年医学会共催シンポジウム「超高齢社会に求められる高齢者医療の担い手の育成:教育体制整備へのアクションプラン策定に向けて」のセッションでシンポジストを務めることです。
私の演題は「老年医学教育に期待すること~老年医学の可能性を拡げられる教育とは~」
以前より、委員会において老年学・老年医学の推進策の必要性について発言しておりますが、国もまだまだ本腰を入れている状態ではありません。
少子高齢化が続く限り、日本において健康寿命の延伸や高齢者の皆さまの社会参加は欠かせない課題なのです。
医療費・介護費・年金等が国の財政を圧迫している今、老年医学が国を救う事になるのです。

しかし、残念ながら厚労省も診療科別医師数をカウントする時にも「老年科」について調査も行っていないのです。
呼吸器内科・循環器内科等々、今までの日本では臓器別の教育、臓器別の診療科が当たり前。
しかし、老年科は高齢者の抱えた問題を社会的・身体的・精神的・心理的にも解決していく「横断的」な取り組みを行う診療科なのです。

また、「老年病専門医」は今の日本に1400人しかいらっしゃいません。
この数は全医師の0.4%にしかすぎません。
高齢者人口は全人口の30%。
誰が考えても高齢者を「全人的」に正しく診断できる医師が不足していることは明白です。

では、この老年医学に面白みがあるのか。
私は大いにありとお答えしたいのです。
これから他の先進国も高齢化社会へと突入します。
その中で、先駆け高齢化社会を迎えた日本だからこそ、医療・介護そして研究・産業として世界を席巻できる可能性が秘められているのです。
そして、老年医学は「疾患」ではなく「人」を診ます。
「人」を診れば「社会」を診ることになるのです。
その地域社会が抱えている課題に対し、多職種のリーダーとして問題解決を図っていく。
このことこそ、老年医学の醍醐味ではないでしょうか。

このままではいけない。
医療者であれば誰しもが分かっている。
だけど動きが遅すぎる。
本日は、多くの著名な先生方と時間・空間を共にし、老年医学の未来を共有できたことは私にとり有意義でございました。
この課題を解決するため、どの様な施策に落とし込むべきなのか、今後しっかりと考え、各省庁へ提示してまいりたいと思います。

 

Home > 日記 > 第30回日本老年学会総会

プロフィール

薬師寺道代
(やくしじみちよ)
参議院議員
医師
(専門:生命倫理・医療政策・緩和医療・医療コミュニケーション)
NPO法人 からだとこころの発見塾 理事

Return to page top