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厚労委員会

  • 2017-04-28 (金) 10:25
  • 日記

4月25日、厚労委員会。

精神保健福祉法改正案質疑3日目。

傍聴席には、関係団体や当事者の皆さまが大勢で委員会を見つめていらっしゃいました。

それだけご心配なのでしょう。

 

実は、精神科病院は死亡退院が多いのです。

1ヶ月間で1500人(1年で約18000人)の患者が死亡退院しているにも関わらず、厚労省はその実態調査を行っていないことも分かってまいりました。

また、長期入院も精神科の特徴です。

特に強制的に入院させられる「措置入院」で、20年以上にわたって入院している方は44名、10~20年は56名。

人生もなにもあったものではありません。

高齢化等の理由により外には出られぬ方もいらっしゃるようですが、その理由の調査もまともに厚労省は行っていなかったのです。

この現状で行政や精神科を信頼して欲しいと言われてもそれは無理だと思います。

今回の法改正を行うのであれば、精神科医療の闇にメスを入れなければ意味がありません。

 

また、患者さんの意思に反して入院させる「措置入院」を判断する指定医。

今回資格取得にあたり不正が発覚したための改正が行われますが、本気で患者の人生を背負い命を守るために仕方なく強制入院をさせる位の覚悟がなければ、この資格は取得すべできはありません。

同じ医療人として残念なのですが、中には診療報酬が上がるのでという邪な目的で取得なさる方もいらっしゃる様です。

その人の本質を見分けることが出来ぬ今の研修方法や実地研修なしの更新など、まずは指定医の質の向上を図るべきであり、研修方法や資格取得にあたっての審査方法の改善を強くお願いいたしました。

14%の指定医が指定医業務を行っていないことも分かっています。

救急医療の現場では指定医が不足しているため、ペーパー指定医に参画してもらう仕組みをつくって欲しいと要望いたしました。

 

さらに、医原性の精神疾患があることにも触れました。

パーキンソン治療薬や精神疾患治療薬の副作用にギャンブル依存症、病的賭博が起こることが報告されております。

日本でその副作用はまだ少ない様だと厚労省は回答していましたが、病気を治療していてそのお薬でギャンブル依存になるなど思いもよりません。

厚労省は広報にも努めているとのことでしたが、皆さまもご存じでいらっしゃいましたでしょうか?

また、発疹や熱など身体に異常がないその状態を副作用として届け出をお願いしたいことも、一般には知られておりません。

医原性の精神科疾患や、多剤併用の悪しき慣習が蔓延っている精神科処方についても今後取り上げてまいりたいと思います。

 

今回新たにできる退院後医療継続支援の仕組みや精神障害者支援地域協議会について。

警察が協議会のメンバーに入り、措置入院者というだけで、退院後も監視されるのではないかと、当事者の皆さまが一番心配な部分なのです。

今まで地域の精神保健は保健所が担ってまいりました。

保健師や精神科ソーシャルワーカーが患者さんの対応などを負っていたのですが、今回の改正文には「保健所」の保の字もはいっておりません。

口では「保健所が中心となり体制を構築します」と言ってますが、条文上は自治体が行うことになっているのです。

これではこれまで地域で築き上げてきた患者さんとの関係性も絶たれてしまいます。

医療から保健、保健から福祉とつないでいく本来の姿が、警察の二文字が入っただけで監視になると解釈されても仕方ありません。

 

まだまだ今回の改正には確認しなければならぬことが山ほどございます。

復興大臣の辞任で委員会設置も難しい状況ですが、これからも精神保健法改正案の審議が続きます。

 

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プロフィール

薬師寺道代
(やくしじみちよ)
参議院議員
医師
(専門:生命倫理・医療政策・緩和医療・医療コミュニケーション)
NPO法人 からだとこころの発見塾 理事

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