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厚生労働委員会予算委嘱審査

  • 2017-03-26 (日) 22:49
  • 日記

3月22日、厚生労働委員会予算委嘱審査。

昨日と同様に、厚生労働省管轄の予算を厚生労働委員会で審査いたしました。

 

厚労省は働き方改革に合わせて、来年度予算1億円で全国5か所の病院に「院内オフィス」を開設し、入院中も仕事が出来る事業を行うこととなっていました。

5か所で調査の後、全国的に広めていこうという計画だったようです。

これは「病気の治療と就業継続」という課題を解決できる画期的な方策として報じられました。

 

本当にそうでしょうか?

がん患者さん等から、入院中にも仕事をしたいという要望があったことが、この事業の発端だということでした。

しかし、内閣府が行ったがん療養に関する調査でも、短時間勤務や柔軟な休職制度の創設を望む声はあっても、院内オフィスという要望は見当たりません。

本来、病気は、入院中、治療に専念してもらい、心も体も休んでいただく場でなければなりません。

そもそも、入院中とは言え労働を行うということは、病気休業中に被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた「傷病手当」をもらえなくなるのです。

 

さらに、このオフィスには看護師が管理者として張り付き、患者の体調を見守ります。

体調不良になる可能性がある患者さんを働かせても良いのでしょうか。

主治医が就業可能と判断し、労働の指示は企業が行います。

そのため、院内オフィスで起こった事故(転倒など)は企業の責任となります。

厚労省からの答弁を聞けば聞くほどこの事業の意義と実行可能性には疑問が深まります。

このまま継続させてしまえば、1億円でオフィスを設置し、その後は誰も利用しないなど無駄に終わってしまうことは目に見えております。

 

最後は、大臣も事業の問題点を認め、抜本的にこの事業を見直す旨の発言をいただきました。

今、働き方改革という冠を付けると、予算が取りやすいという傾向がございます。

国の予算からしてみると1億円は小さなものと思われがちですが、税金を払っている国民一人一人にとっては大金です。

この1億円の使い道が見直されることになったのであれば、就業と病気療養の継続に困っていらっしゃる患者様のために使って欲しいのです。

どの様な事業として次に提示されるのか、しっかりチェックしてまいります。

 

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プロフィール

薬師寺道代
(やくしじみちよ)
参議院議員
医師
(専門:生命倫理・医療政策・緩和医療・医療コミュニケーション)
NPO法人 からだとこころの発見塾 理事

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