Home > 日記 > 参議院予算員会

参議院予算員会

  • 2017-03-17 (金) 15:13
  • 日記

3月15日、予算委員会一般質疑。

参議院予算委員会は、予算が衆議院から参議院に送られ自然成立する3月28日までの間、テレビ入りで課題を設定した集中審議・テレビ入りではない一般質疑を行います。

今日は、一般質疑が行われました。

この一般質疑、片道方式と呼ばれる他の委員会にはない特殊な質問形式をとっております。

我々が質問する持ち時間だけが決まっており、政府側の答弁の時間はカウントされません。

そのため、短い質問を数多くこなし、政府側からいかに良い回答を引き出せるのかが勝負です。

 

私の今日の課題は「ゲノム医療」です。

今、医療の在り方が変わろうとしております。

病気のそもそもの原因である遺伝子の変異を調べ、それに焦点を絞り治療法を提供するというものです。

今後は疾患や臓器別の治療ではなく、変異別の治療、正に新時代の医療改革が起ころうとしているのです。

今回、厚生労働省が国家プロジェクトとして進めようとしているのは「ガン治療」におけるゲノム医療です。

抗がん剤の副作用に苦しまず、効率よくガンを攻撃することができるための研究や治療法開発を推し進めようとしております。

 

世界中の研究者が今、「がん医療」に限らず、ゲノム医療の開発にしのぎを削っておりますが、日本ではそれを達成するための基本的な部分の議論が遅れ、制度設計がなされていない現実がございます。

ゲノム医療って何なの?

検査すると何が起こるの?

そんな相談にのってくれる「認定遺伝カウンセラー」も全国には205人しかおりません。

 

最近はやりの遺伝子検査、美容や痩身目的や能力開発のためにも使われておりますが、それは医療ではありません。

経済産業省が担当する商品なのです。

しかし、遺伝子検査というと、国民は皆、医療に限りなく近いものだと信じてしまいますが、現在のところそれは占いという側面も大きいのです。

医療は厚労省、商品は経産省、別々の基準が出来上がろうとしていることにも研究者の間からは心配の声が上がっております。

 

さらに、検査前には診療報酬が取れぬため、検査を行うかどうかの相談は完全に病院のボランティア精神で行われているのです。

遺伝情報を利用した保険加入や雇用の差別を禁止する法律も整備されておりません。

さらに、ナショナルセンターや研究所などが様々にゲノム情報を収集してきたため、今後、利活用するためのデータの統合も遅れております。

そもそも、アメリカや中国で日本人のデータ解析が行われているため、日本人のデータが海外に流出し、国家の危機管理としていかがなものかという議論も深まっていないのです。

 

今日は、厚労大臣、健康医療戦略担当大臣、文科大臣、経産大臣に対し、その現状を問い質しました。

各大臣が一同に会し議論ができるのは、予算委員会しかないのです。

ゲノム医療を進めるにあたり、基本的な制度の構築がなされていないことが共有できたかと思います。

各省庁、少しずつ前進してくださっていますが、さらに加速しその成果を束ねてもらわねばなりません。

 

今日は、私が事務局を務めている議員勉強会でここまで出てきた課題をまとめるための質疑、政府に対する挑戦状でもございました。

この回答を受け、今後どの様に料理するのか検討してまいります。

 

Home > 日記 > 参議院予算員会

プロフィール

薬師寺道代
(やくしじみちよ)
参議院議員
医師
(専門:生命倫理・医療政策・緩和医療・医療コミュニケーション)
NPO法人 からだとこころの発見塾 理事

Return to page top